職人のなごり

 押し入れの整理をしていたら、プラスチックケースの中から、サイフォンでのコーヒーを撹拌する竹べラが出てきた。市販の竹ベラを自分が使いやすいように加工して使うやり方は、38年前にアルバイトで珈琲専門店で修行を始めた頃に遡る。写真のヘラは自営を始めた25年前に作ったもので、修行時代から数えると5代目ぐらいの作品だろうか・・・

 

真ん中の写真は握り方だ。そして右の写真は、人差し指の第一関節の中央辺りにポツリとあるのはタコである。22歳から40歳までヘラを持ち続けて何杯の珈琲を淹れたのだろうか、あれから20年の歳月が経つのに未だに消えない・・・

 

少しは職人ぽい名残りが身体に沁みついていたのだな・・・